フィンランドの新料理ビーツのポタージュスープ

近頃、ビーツが以前に比べると手に入りやすくなってきたように思えます。大きなスーパーでは、ニュージーランド産などのビーツの水煮パックを見かけるようになりました。以前、たしか滋賀だったと思うのですが、農家の直売所で大きなビーツがいくつも販売されているのを見たこともあります。さすがに大きすぎて使い道が思いつかず、悩んだ末に買わなかったのですが。

近所のオーガニック系の食品店では、旬の季節になると生のビーツが並びます。今年初めて買ってみたところ、1個150gほどの小ぶりで使いやすそうなサイズが2個で300円くらいでした。じゃが芋やにんじんに比べると少し高めですが、特別手が出ないほどではありません。

2袋4個買ったので、3個はオーブンで柔らかくなるまで焼き、他の野菜と一緒にサラダにして近所の持ち寄りパーティーの時に持参しました。残った1個は別の料理に使ってみようと思って置いておいたのですが、ビーツは付け合わせとしての利用が多く、主役になる料理は意外と思いつきません。

それならスープはどうだろう、と考えました。以前、水煮ビーツが余った時にもスープを作ろうと思ったことがあるのですが、調べてみると、意外なことに北欧では「定番」と言えるビーツスープはそれほど多くありません。

東欧やロシア圏ではボルシチ、バルト圏では冷たいビーツスープなど、ビーツを使ったスープは広く親しまれています。隣国のフィンランドならあるかもと思いましたが、ビーツそのものは身近な食材なのに、伝統的な家庭料理として定着したビーツスープ文化はあまり強くないようです。

その代わり、近年では北欧モダン料理やカフェ文化の広がりとともに、ビーツを使った鮮やかなポタージュスープ「Punajuurisosekeitto(プナユーリソセケイット)」を見かけるようになりました。

比較的新しいスタイルの料理のため、決まったレシピはなく、作り手によって材料や仕上がりはさまざまです。山羊チーズやブルーチーズを加えたり、りんごを合わせたり、逆にビーツだけで作ったり。にんにくやホースラディッシュの香りを利かせたり、トッピングやハーブも様々。

今回は、日本でも作りやすい材料を使ったレシピにしました。生のビーツが手に入らない場合は水煮をお使いいただけます。その場合は、じゃが芋などの野菜を柔らかく煮てから最後に加えると、色鮮やかに仕上がります。

また、濃度はレシピによってスープ状のものから、ピューレのように濃厚なものまでありました。今回のレシピはその中間くらいの濃度かな。お好みでスープを増減しても良いでしょう。

それでは、レシピです。

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ビーツのポタージュスープ

Punajuurisosekeitto
分量 2 ~4人分

材料

  • ビーツ 小1個 約150g
  • 玉ねぎ ¼個 約50g
  • じゃが芋 ½個 約60g
  • にんじん 小 ½個 約60g
  • 水 400ml
  • コンソメ 1個
  • 酢 小さじ1
  • 塩・こしょう あればホワイトペッパー
  • ギリシャヨーグルト 大さじ3 または水切りヨーグルト
  • チューブのホースラディッシュ 小さじ½

作り方

  • ビーツは皮をむいて小さめに切る。にんじんとじゃが芋は皮をむいて一口大に切り、玉ねぎは薄切りにする。
  • 鍋にサラダ油(分量外)を熱し、玉ねぎが柔らかくなるまで炒める。ビーツ、にんじん、じゃが芋を順に加え、数分炒める。焦がさないよう注意する。
  • 水、コンソメ、酢を加える。火を強め、沸騰したら弱火にして蓋をし、40分ほど、またはビーツが柔らかくなるまで煮る。
  • 野菜が柔らかくなったら、ハンドブレンダーまたはフードプロセッサーでなめらかになるまで潰す。
  • 塩、ホワイトペッパーで味を調える。
  • 器に盛り、ギリシャヨーグルトとホースラディッシュを混ぜたものを添える。

動画

ヒント

ビーツは火が通りにくいので小さめに切る。
ホースラディッシュではなく、好みでにんにくチューブでも良い。
前菜としては4人分、パンとスープのみの食事としてなら2人分。

お酢は味のアクセントになるだけでなく、ビーツの色を鮮やかにしてくれます。ビーツは、砂糖の原料となる甜菜(てんさい)と同じ仲間の野菜で、土っぽさの中に自然な甘みがあります。今回はじゃが芋やにんじんを加えることで、ビーツ独特の風味をやわらげ、飲みやすい味に仕上げました。

仕上げのヨーグルトとホースラディッシュは、北欧らしい組み合わせ。まろやかな酸味の中に少しだけ爽やかな辛みが加わり、ビーツの風味を引き立ててくれます。

温かいうちはもちろん、少し冷まして食べても美味しく、パンとの相性も抜群です。生のビーツを見かけたら、ぜひ気軽に試してみてください。

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