1月25日にスウェーデン大使公邸にて『北欧のおやつとごはん』の出版記念イベントを開催して下さいました。
事の起こりは、11月11日に神戸に出張に来られた大使館職員で友人のヨハンソンさんに本を見せたこと。ヨハンソンさんが本にとても感心して下さって、大使館に持ち帰って大使館内で皆さんに見せて下さったそうで、その2週間ほど後に<TRY SWEDISH!がプロモートしている食材で何か作って3月に出店予定しているFOODEX JAPAN(国際食品見本市)の前宣伝に協力しませんか、その時にちょっと三田さんの本のことにも触れられるようにします>といった内容の連絡がありました。
TRY SWEDISH!の希望は、オートリーのオーツミルクかマルメ・ショコラファブリックのチョコレート。ヨハンソンさんからはオーツミルクを使ったらどうかと提案されました。そこで、私からスウェーデンのきのこスープ『Svampsoppa』を提案。
TRY SWEDISH!のプロモーションのための裏方でのお手伝いくらいの気持ちで(それでも私に出来るのか自信がなく相当迷いましたが)お引き受けしたのが11月の末。それから大使館内での数回の会議を経て、翌月のクリスマス頃に連絡が来た時には『北欧のおやつとごはん』の出版記念レセプションと、つまり裏方ではなく表舞台となっていて驚愕しました。
困った、そんな大変なこと出来ないかもと不安になったのですが、ヨハンソンさんが相当頑張って交渉して下さった様子を伺い、その気持ちに応えるべく腹を括って準備することにしました。
2023年の年が明けてからは、試作に次ぐ試作。何しろ、オーツミルクを使うレシピに変更しないとならないのに加え、40人分を作らないといけません。そこら辺の話は別の機会に書くとして、いよいよ本番の日を迎えました。
まず通されたのは大使公邸のキッチン。ここを調理に使わせていただきます。手前にはパンの生地が寝かされていました。奥に立つ白い服が大使館付きシェフのヨハンさん。
厨房での話も次回書くとして、一気に時計の針を3時間進めて、いよいよレセプション本番。まずはヘーグべリ大使によるスウェーデンの食についての挨拶。
続いてヨハンソンさんの司会で著書『北欧のおやつとごはん』のプレゼンテーションをさせていただきました。事前に原稿をもらっていたのですが、参列の方たちの前に立つと緊張で上手く話せない……。
最後に投資部の林さんからTRY SWEDISH!についてのお話しがありました。
会食は着席形式。私は大使と同じテーブル。テーブルには、他に投資部の林さん、タレントの結城アンナさん、ライターの森百合子さん、東京MXテレビの方が。大使同席はもちろん、このテーブルだけ会話が英語なので気が張りまくり。
まずは私の作ったきのこスープから。30分ほど前にスープが大鍋に入った状態のまま「あとはよろしくお願いします」と厨房を離れていたので、どう盛り付けられるか見ていませんでした。こんなに美しく仕上げて下さっていて嬉しい。しかも用意してあったパンはスープに添えるためだったなんて、この瞬間まで知らなかった。心遣いに感激しました。
メインはヨハンさんによる牛胸肉のシチュー。伝統的な料理ですが、繊維質の肉のため煮込みに時間がかかるので、今ではあまり家庭で作られなくなったとか。大使によると「おばあちゃんの味」だそうです。今回は煮込みに4時間かかったそう。とろとろの肉に、薄くスライスしたホースラディッシュがトッピングされているのがアクセント。
最後のデザートはこれからの季節のお菓子、セムラです。食べやすいミニサイズ。アーモンドペーストがびっしりと詰まっているのが美味しい!
お話しを受けたときは、どうなるかと不安でしたが、蓋を開けると大使館の方の全面的なバックアップでスムーズに終了しました。ヨハンソンさん始め、大使、大使館職員の皆さまに心から感謝しています。本当にありがとうございました。
拙著『北欧のおやつとごはん』は下記リンク先からお求め下さい。大使館で提供したきのこのスープのオリジナルレシピも掲載されています。
「北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ」
大使公邸に入るのは2回目だと思うのですが、前回は人が多くて良く分からなかったインテリアをじっくり眺めました。家具や絵画はもちろん素敵でしたが、(ピンぼけですが)リンドベリのスツールが個人的にはよかったなあ。
それでは、次回は調理とレシピ編です。お楽しみに。