2018年の夏にスウェーデンの手工芸学校で刺繍のクラスを取ったことがあります。その年は猛暑で、自然発火による森林火災が大規模に広がり、国内だけの設備では消火できず、近隣国から消防団が応援に駆け付けたことでも話題になりました。
ポーランドは船を使い、海を渡って44台の消防車と139人の消防士を派遣してくれたそうです。これはその消防士たちを歓迎しているスウェーデンの人たち。
私が滞在していたダーラナ地方も例外ではなく、風向きによっては煙の匂いがしたのを覚えています。
そんな状況でしたので、講座が始まる前のガイダンスでは、こまめに水分を取り熱中症に気を付けるように注意がありました。さらに食堂には常に冷やした経口補水液(Vätskeersättning)が常備され、いつでも飲めるようにしてありました。
なにせ、エアコンのないスウェーデンですので、日本よりも暑さが堪えるのです。「Ta ett glas vätskeersättning」はスウェーデン語で経口補水液を飲みましょう、かな?
試しに一口飲んでしょっぱさに驚くとクラスメイトが「美味しくはないでしょ?市販の粉末もあるけれど簡単に作れるから親が良くつくってくれたわ」と教えてくれました。
ところが、次に飲んだ時はそれ程しょっぱくはない。それどころか飲むたびに違う。クラスメイト曰く「食堂のスタッフは結構適当に作っているのよね」とのこと。さすがスウェーデン。というか、夏は学生バイトが働いているから、そこらへんの管理が甘くなっているのかもね。
そこで、ちゃんとしたスウェーデンのレシピを調べて作ってみました。
スウェーデンの経口補水液
材料
- 水 1リットル
- グラニュー糖 大さじ2
- 塩 小さじ½
作り方
- 水に砂糖と塩を入れて溶かす。
ヒント
スウェーデンのレシピをいくつ比べたところ、この配合が定式でした。一方日本のレシピを調べると、水1リットルに砂糖が40gを入れるとあるのが多い(塩の量は同じ)。スウェーデンの倍近くあります。
そういえば日本のスポーツドリンク、ポカリスエットやアクエリアスは飲みやすいよう甘く作られているので、糖分の取り過ぎが問題になると何かで読みました。
経口補水液は、日本は清涼飲料水の側面が強く、スウェーデンは実用面が強いのかも知れませんね。私はあまり甘すぎるよりも、これくらいのほんのり甘い方が好きでした。
梅雨が明けてからというもの、生命の危険を感じるほどの暑さで、洗濯物を干していても、掃除機をかけていて、料理をしていても汗だくになってしまいます。こまめな水分の補給に、Vätskeersättning(読み方が分からない…)を選択肢の一つにいかがでしょうか?