このタイトルで意味が分かる方は相当のフィンランド通。しかも「(その2)」なんてタイトルに付いているということは2回目なのか?
はい!その通り。
2023年の5月1日に全く同じタイトルでアップしました。その時に「次回リンゴジャムを用意してフィリングも形もリベンジしたい」と書いたのに、結局、去年は作らなかったのが心残りでした。今年も気がついたらもうすぐ5月1日ではないですか!慌ててリベンジに挑戦しました。
ヴァップとは?豚ドーナツとは?

ヴァップ(Vappu)とは、5月1日に行われるフィンランドのメーデーのお祝いのこと。
メーデーといえば本来は、労働者が団結して労働環境の改善を訴える日ですが、フィンランドではなぜか、春の訪れを祝う明るく楽しい行事になっています。人々は白い帽子(高校卒業時にもらう帽子)をかぶり、街に繰り出して飲んだり食べたり、大騒ぎ!
まあ、ここら辺の詳しい事情は検索すれば誰かが書いているはず。
ヴァップに欠かせないのが、「シマ(Sima)」という微炭酸の飲み物、鳥の巣のような形の「ティッパレイパ(Tippaleipä)」、そして「ムンッキ(Munkki)」という揚げパンです。ムンッキは日本語では「ドーナツ」と訳されることが多いですが、実はパン生地を揚げたもので、どちらかというと「揚げパン」が正しいかも。
ムンッキにはドーナツ型のものや、小さな丸いボール型、さらに「豚」の形がよく見られます。
ムンッキポッス(豚ドーナツ)とは?

この豚の形のムンッキは、フィンランド語で「ムンッキポッス(Munkkipossu)」、あるいは「ポッスムンッキ(Possumunkki)」と呼ばれています。「ポッス(Possu)」とはフィンランド語で「子豚」のこと。
なぜドーナツを豚の形にしようと思ったのか? なぜ四隅をちょっと引っ張っただけで豚だと言い張るのか?フィンランド人って本当に面白い。
ムンッキポッスにはリンゴジャムを入れるのが伝統です。もちろん他のジャムでもOKなのですが、ここはこだわりたいところ。
前回は家にあった適当なジャムで済ませたため、今回はちゃんとリンゴジャムを用意し、形もきっちりリベンジしました!

成形時にしっかり端を止めないと、揚げている間に開いてしまいます。結構しっかり、5mm以上はつまむ必要があるようです(何個か失敗しました…)。

ではレシピです。レシピは前回のレシピをそのまま使用しています。変更はありません!

フィンランドの豚ドーナツ
材料
- 牛乳 180㏄
- 溶き卵 20g
- インスタントドライイースト 4g
- 砂糖 40g
- 塩 小さじ½
- 粗挽きカルダモン 小さじ1~2
- 強力粉 200g
- 薄力粉 100g
- バター(マーガリン) 50g
- リンゴジャム、あるいは好みのジャム 適量
仕上げ用砂糖
- グラニュー糖 50g 細かくすり潰す
- 片栗粉 小さじ1
作り方
- 仕上げ用のグラニュー糖と片栗粉を混ぜておく。片栗粉を混ぜる事で溶けにくくなる。あればドーナツ用の砂糖を使えば溶けない。
- ボウルに牛乳を40℃くらいに温めイーストを入れて泡立てでかき混ぜる。砂糖、塩、カルダモン、卵液を順に入れてかき混ぜる。
- 薄力粉と強力粉を⅓くらいずつ加え泡立てでかき混ぜる。泡立てが重くなったら手に替えて捏ねる。全体が馴染んだらバター、あるいはマーガリンを加えて捏ねる。
- ボウルにラップをし暖かい場所で40分くらい発酵させる。
- 生地を10等分し、めん棒で4mmくらいの厚さ、12cm×8cmくらいの長方形にのばす。生地の端にジャムを大さじ½乗せ、生地を折って端をしっかりと付けたら、四隅をつまんで伸ばして豚の耳(脚?)を作る(ヒントのイラスト参照)。
- 成型したムンッキに乾いた布巾をかけ20~30分休ませる。
- サラダ油を180℃に熱し2個ずつくらい入れて片面を1分~1分半ずつ、両面で2分~3分色よく揚げる。
- 温かいうちに①の砂糖をまぶす。
ヒント

ヴァップに飲まれるシマのレシピは下記のリンクからどうぞ。
それでは、Hyvää vappua!(ハッピー・ヴァップ!)