フィンランドのじゃが芋包み焼きペルナピーラッカ

新年早々に一時帰国していたフィンランド在住のランカラみほこさんが神戸に来てくれました。その時にみほこさんがカルヤランピーラッカよりもペルナピーラッカが好きだと話していて、そういえば日本でも最近ではカレリアンピーラッカを出している店をたまに見ますがペルナピーラッカはないなあと考え、作ってみようかと思い立ちました。

よく知られているカルヤランピーラッカはライ麦の生地で牛乳粥を包んだ物でフィンランドのソウルフードです。作り方は下記からどうぞ。

一方ペルナピーラッカはお粥ではなくマッシュポテトを包んだ物です。ペルナとはフィンランド語でじゃが芋の意味。米はフィンランドでは育ちにくいので、実はそもそもは大麦粥を包んでいて、19世紀にじゃが芋の具が始まったのだそう。なので牛乳粥よりも古いのがペルナピーラッカなのです。

カルヤランピーラッカとの違いは具だけではなく、カルヤランピーラッカが楕円形に包むのに対してペルナピーラッカは円形に包むのだとか。とはいえ私がフィンランドで食べたペルナピーラッカは楕円形だった気がする(意識していなかったので記憶が曖昧だけど)。もしかしてどっちでもいいのかも。まあ、調べ出すときりがないのでこの話は一旦置いておいて。

カレリアンピーラッカの時は20個のレシピにしていたのですが、今回は天板1枚で焼ける10個用にしています。半分にして5個で作っても、倍にして20個で作ってもいいです。もし20個にするときは生地を半分に切ってから10個に切り分けた方が作りやすいですよ。

ではでは、レシピです。

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ペルナピーラッカ

Perunapiirakka
分量 10 個分

材料

フィリング

  • じゃが芋 500g 男爵などホクホクした種類
  • バター 大さじ1
  • 塩 小さじ¼
  • 牛乳 100cc
  • 溶き卵 ½個分

生地

  • ライ麦粉(細挽き) 100g
  • 薄力粉 50g
  • 塩 小さじ½
  • 水 100cc

バター湯

  • バター 30g
  • 水 100cc

作り方

フィリングを作る

  • じゃが芋の皮を剥き、適当な大きさに切る。
  • 鍋に水と塩(分量外)を入れじゃが芋を入れる。中火にかけ、湯が動き出すくらいになったらごく弱火にして蓋をせずに15分~20分茹でる(温度計があれば計って80℃前後に保つ)。串がすっと通るようになったら湯を切る。
  • マッシャーかフォークでじゃが芋を潰し、熱いうちにバターを入れて混ぜる。次に塩、牛乳を入れて混ぜる。最後に溶き卵を入れて混ぜ合わせる。

生地を作る

  • ライ麦粉、薄力粉、塩をボウルに混ぜ、水を少しずつ加えながらへらで混ぜ合わせる。ある程度混ざったら手でひとかたまりにする。
  • 台にライ麦粉で打ち粉し、生地を棒状に伸ばし、10等分に切る。切った生地が乾燥しないようにボウルをかぶせておく。

完成する

  • それぞれの生地を直径14cm~15cmくらい、厚さ1mm~2mmくらいに伸ばし、中心にマッシュポテトを大さじ山盛り2杯くらいを乗せ、端を1cmくらい残して広げる。
  • 親指と人差し指でギャザーを寄せながら内側に折る(写真と動画参照)。折り返しの部分が狭いと中身が落ちるので1.5cmくらいを目安に折る。
  • クッキングシートを敷いた天板に並べ、250℃に予熱したオーブンで10分~15分、薄く焼き色がつくまで焼く。
  • 焼いている間にバター湯の材料を小鍋に入れバターが溶けるまで火に掛ける。そのまま冷ましておく。
  • 焼き上がったピーラッカが熱々のうちにバター湯にくぐらせる。トレイに重ねて並べる。乾いた布巾をかぶせ、冷ましながら蒸気でしっとりさせる。

動画

ヒント

じゃが芋を煮崩れさえないコツ:1)水から茹でる 2)沸騰させず80℃くらいを保つ
慣れていない人は、生地の薄力粉を強力粉にするか、1/3くらい強力粉を混ぜると扱いやすくなります。
引っ付きやすい生地なので絶えず打ち粉をしながら生地を伸ばします。
ギャザーは寄せるだけです。餃子のように折って重ねたり、つまんで生地同士を付けたりしません。

そのままでも美味しいですが、ハムやピクルス、ゆで卵などお好きな具を乗せてもいいです。私は残った溶き卵に残ったバター湯を混ぜてスクランブルエッグを作って乗せました。残り物有効活用。

ほんのり温かいうちに食べるのも良いし、焼きたての時は縁がカリカリで美味しい。冷めてからも美味しく食べられますが、翌日冷蔵庫から出したばかりなんて極端に冷たくなっている時は、トースターや魚焼きグリルで温め直す方がお勧めです。

レシピのヒント欄にも書きましたが、ギャザーは寄せるだけで折って重ねたり、つまんで生地同士を付けたりしません。参考にカルヤランピーラッカの包み方動画を置いておきます。形は違いますが、基本的には同じです。

じゃが芋の甘さが美味しいスナックです。朝食に、小腹が空いたときにどうぞ。

私がピーラッカファミリーで一番好きなのはにんじん粥が包んであるポルッカナピーラッカ

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