先週、関西・スウェーデン友の会のイベントでシナモンロールを作る会を開催しました。残念ながら2名の方が体調を崩して欠席されたので、お二人分の材料が残ってしまいました。参加の方がすぐに作り始められるよう、あらかじめ粉、砂糖、塩、カルダモンを混ぜた材料ですので、このまま菓子パンを作る以外の道はありません。このイベントのために沢山シナモンロールを作ったので正直もう飽き飽き。他のパンにしよう、そうしよう。
こういうことが出来るのは、フィンランドはじめ北欧の菓子パンは基本1種類の生地から出来ているからです。そんな万能(北欧菓子パンに限る)基本の生地は下記リンク先をご覧になって下さい。
さて、何にしようかと考え、そういえば冷凍庫に1年前にリンゴンベリーのついでに買ったカナダのワイルドブルーベリーがそろそろ賞味期限が迫っています。
そうだフィンランドのブルーベリーパン、Mustikkapulla/ムスティッカプッラにしよう。ムスティッカはブルーベリー、プッラは菓子パンの意味。ブルーベリーのお菓子は良く作るのですが、ムスティッカプッラは10年くらい前に雑誌のために作って、それっきりでした。
二人家族で全部同じ味にすると食べ切る前に飽きそうなので、味変でVoisilmäpulla/ヴォイシルマプッラも作ろうか。ヴォイはフィンランド語でバター、シルマは目、つまりはバターの目パンの意味で、パンの中央に目のようにバター砂糖が入っています。
ムスティカプッラとヴォイシルマプッラのレシピは下記です。実際は生地を半分に分けて、ムスティカプッラを6個、ヴォイシルマプッラを6個作ったのですが、レシピでは1種類12個の分量になっています。もし2種類作る場合はフィリングの材料を半分にしてください。また今回はフィンランドのパンですので、フィンランド式に卵入り生地にしました。
ムスティカプッラ
材料
プッラ生地
- 牛乳 180cc
- 卵液 20g
- インスタントドライイースト 4g
- 砂糖 40g
- 塩 小さじ½
- 粗挽きカルダモン 小さじ1~2
- 強力粉 200g
- 薄力粉 100g
- バター(マーガリン) 50g 室温で柔らかくする
ブルーベリーフィリング
- 冷凍ブルーベリー 200g 解凍してしっかりと水を切る
- 片栗粉 小さじ4
- グラニュー糖 適量
作り方
- ブルーベリーに片栗粉を混ぜておく。日本の生ブルーベリーは大きく、水分が出るので、むしろ冷凍を解凍してしっかり水を切った方がいい。あれば小粒のワイルドブルーベリーを使う。
- ボウルに牛乳を40℃くらいに温めイーストを入れて泡立てでかき混ぜる。砂糖、塩、カルダモン、卵液を順に入れてかき混ぜる。
- 薄力粉と強力粉を⅓くらいずつ加え泡立てでかき混ぜる。泡立てが重くなったら手に替えて捏ねる。全体が馴染んだらバター、あるいはマーガリンを加えて捏ねる。ある程度生地がまとまったら台の上にあけて15分くらいしっかりと捏ねる。
- ボウルに捏ねあがった生地を戻しラップなどで覆い、オーブンの発酵モード、あるいは暖かい場所で40分程度、あるいは2倍くらいになるまで発酵させる。
- 発酵した生地を12個(1個50gくらい)に分割し、生地の表面を張るように丸める。クッキングシートを敷いた天板の上に並べ、乾いた布をかぶせてオーブンの発酵モード、あるいは暖かい場所で40分程度、あるいは2倍くらいになるまで発酵させる。
- コップなどの底に小麦粉を付け生地の中心に強く押し当ててしっかりと凹ませる。凹みに①のブルーベリーを大さじ1杯くらいづつ入れる。周囲に艶出しの卵液を塗る。
- 220℃に予熱したオーブンで8~10分焼く。焼き上がったら網の上に乗せ、熱いうちにブルーベリーの上に適量グラニュー糖を振りかける。冷めるまで布巾をかけておく。
ヒント
続いて、ヴォイシルマプッラの作り方です。こちらも実際は半分の6個で作っていますが、レシピでは1種類12個の分量になっています。
ヴォイシルマプッラ
材料
プッラ生地
- 牛乳 180cc
- 卵液 20g
- インスタントドライイースト 4g
- 砂糖 40g
- 塩 小さじ½
- 粗挽きカルダモン 小さじ1~2
- 強力粉 200g
- 薄力粉 100g
- バター(マーガリン) 50g 室温で柔らかくする
バターフィリング
- バター 50g 室温で柔らかくする
- グラニュー糖 大さじ2
- 小麦粉 大さじ2 なくても良い
作り方
- バターフィリングの材料を混ぜ、ラップで包んで細長く伸ばし、冷蔵庫で冷やし固める。
- ボウルに牛乳を40℃くらいに温めイーストを入れて泡立てでかき混ぜる。砂糖、塩、カルダモン、卵液を順に入れてかき混ぜる。
- 薄力粉と強力粉を⅓くらいずつ加え泡立てでかき混ぜる。泡立てが重くなったら手に替えて捏ねる。全体が馴染んだらバター、あるいはマーガリンを加えて捏ねる。ある程度生地がまとまったら台の上にあけて15分くらいしっかりと捏ねる。
- ボウルに捏ねあがった生地を戻しラップなどで覆い、オーブンの発酵モード、あるいは暖かい場所で40分程度、あるいは2倍くらいになるまで発酵させる。
- 発酵した生地を12個(1個50gくらい)に分割し、生地の表面を張るように丸める。クッキングシートを敷いた天板の上に並べ、乾いた布をかぶせてオーブンの発酵モード、あるいは暖かい場所で40分程度、あるいは2倍くらいになるまで発酵させる。
- バターを12等分に切る。生地の中心に指を使って深めの穴をあけ、切ったバターを一塊づつ入れる。穴の周囲に艶出しの卵液を塗る。
- 220℃に予熱したオーブンで8~10分焼く。焼き上がったら網の上に乗せ、冷めるまで布巾をかけておく。
ヒント
どちらも思ったよりもフィリングが盛り上がってしまいました。結構深くしたつもりだったのですが、もっと深く凹ませるべきだったなあ。これは次回の課題にします。
二つを同時に作った動画はこちらです。
同じ基本の生地から様々なバリエーションで作れます。3種類で4個づつ、4種類で3個づつなんていうのもいいですね。どんなバリエーションがあるのかは、タグ「プッラ」で検索して下さい。
ところで、動画では手捏ねですが、実は別の時の生地作りの動画を使っています。本当はクイジナートのニーダーアタッチメントを使って生地を作りました。生地が3~4分で捏ねられるので本当に便利。買って良かった家電トップ5に入ります。
パン生地を捏ねる作業は結構好きなのですが、やっぱり手軽さには勝てませんね。