神戸に引っ越してから便利に使っているのが、スパイスやエスニック食材の専門店「神戸スパイス」。パンに使うアニスシードを探していて見つけたお店だったのですが、小さな店舗ながら実にバラエティ豊かなスパイスや食材が揃っていて、探しものだけでなく、見ているだけでも楽しく、時には思いがけない発見があるので何かと足を運んでいます。

先週、イベントにお出しするカルダモンティーを買いに行ったらローズヒップのドライを見つけました。スウェーデンではローズヒップを甘いスープにして飲みます。スウェーデン語で「Nyponsoppa/ニーポンソッパ」。ニーポンがイヌバラ（野ばら）のことで、ローズヒップはイヌバラの実です。ソッパはスープの事。

牛乳パックのような紙パックに入った市販のニーポンソッパもスーパーなどで簡単に手に入るくらい、スウェーデンの暮らしに浸透しているスープです。一昨年、スウェーデン在住の友人から、ニーポンソッパをローズヒップから作ると市販の物より格段に美味しいのだと聞いた事がずっと頭にあったので、これは良い機会と思い購入。

ローズヒップは栄養豊富で、ビタミンCの宝庫です。冬が長く寒いスウェーデンでは、野菜があまりとれないため、ベリーと並び乾燥させたローズヒップは冬のビタミン補給として昔から重宝されてきました。ビタミンCに加え、β-カロテンやビタミンEも含まれ、美肌効果が期待できるとか。また、ポリフェノールの一種であるティリロサイドは体脂肪を減少させる効果があるとも言われており、ダイエットにも良いと書いてありました。知らんけど。その他にも多くの栄養が含まれているそうなので、興味のある方は調べてみて下さい。

ローズヒップティーを飲んだことがある人は多いかもしれませんが、スープは実をポタージュのようにするので、この豊富な栄養を丸ごと摂取します。ビタミンCは熱で壊れやすいのですが、ローズヒップの場合は含まれているビタミンＰによって保護されるので加熱しても壊れにくくなっているそう。

3月になりましたが、今年は寒さが厳しく体調を崩しがち。たっぷりと含まれるビタミンCが、風邪予防にもぴったりです。

そして、なぜかスウェーデンではニーポンソッパにはアーモンドクッキー（Mandelbiskvier/マンデルビスクビーエル）と、ホイップクリームかアイスクリームを入れるのがお決まり。

スウェーデンのアーモンドクッキーが売っているのを見たことはありませんが、似ているところでイタリアのアマレッティなら、カルディのような輸入食品店で見つけることができます。最近、夫がお酒を買うのに付き合って行った、芦屋にある「酒のやまや」にアマレッティがあって一瞬買っちゃおうかと迷いました。イタリアだけでなく、やまやは意外とスウェーデンやデンマークなど北欧の食材が手に入るんですよね。ただ、アマレッティはスウェーデンのとは少し違うし、スープの浮き身として使うにはサイズが大きめ。そこで、自分で作ることにしました。

アーモンドクッキーはスープと一緒に食べやすい小さめサイズにして作りました。