パイ生地は難しい印象がありますが、生地とバターを重ねて折っていく折りパイ生地と違い、生地にあらかじめバターを加えて折っていく練りパイは案外と簡単に出来上がります。折りパイの方が高く膨らむのですが、練りパイでも十分サクサクの層が重なった美味しいパイ生地になります。
先日フィンランドのサーモンパイを作った時に作ったパイ生地から作りましたので、レシピをご紹介します。ちなみにパイ生地はフィンランドでは『voitaikina』スウェーデン語では『smördeg』。どちらもバター生地の意味です。
バター生地の名の通り、バターたっぷり。北欧のレシピでは粉とバターは同じ重さで作るのですが、私はバターは粉に対して70%程度にしています。また、イギリスのベイキング番組『ブリティッシュベイクオフ』でやっていた、お酢を少し加えることでグルテンができにくくなる、というテクニックを取り入れました。今までで一番よく出来たので、多分、誰でも失敗なしのレシピです(室温さえ気を付ければ!)。
それでは、分量と作り方です。
練りパイ生地(出来上がりで450g)
材料
- 強力粉 100g
- 薄力粉 100g
- バター(有塩) 150g
- 水 100cc
- 酢 小さじ2
作り方
- 水と酢は合わせて冷蔵庫で冷やしておく。
- 冷蔵庫から出したばかりで冷たいバターを小さく切ってボウルに入れ、強力粉と薄力粉を混ぜてバターの上に加える。
- 冷やした水と酢を注ぎ、木べらなどで全体を混ぜる。混ぜにくかったら手を使うが、捏ねないように気を付ける。完全に混ざらなくても良い。
- 打ち粉をした台に生地をあけ、粉を振ったローリングピンで伸ばす。伸びたら三つ折りし90度回転して伸ばし三つ折りする。これを6回繰り返す。最初はボロボロしていてもだんだんなめらかな生地となる。
- 出来上がった生地は使うまで一旦冷蔵庫で冷やしておくと扱いやすい。
動画
ヒント
パイ生地を使う様々な料理やお菓子に使えます。例えばパイ包み焼き。
フィンランドのクリスマスのお菓子『ヨウルトルットゥ』。
下記リンク先にヨウルトルットゥのレシピでは生地にフレッシュチーズとベーキングパウダーを入れていますが、この練りパイ生地で作ることも多いです。
気温が低くなってパイ生地が作りやすくなってきました。多分、想像よりもずっと簡単ですし、買うよりもリーズナブル(半分くらいの価格と思う)。材料がシンプルなので、レシピに合わせて必要量だけ作ることもできます。例えば200g必要なら、えーと…まあ大体半分!
それに自分でパイ生地が作れた満足感は結構なもの。お試しくださいね!