大人になったら分かる味フィンランドのビーツサラダ「ロソッリ」

先月、神戸で開催されていたフィンランド料理教室に参加しました。その時の様子は、インスタグラムにアップしています。

教室で作った料理のひとつが、フィンランドのビーツサラダ「Rosolli(ロソッリ)」。それに使われていたのが、神戸にある弓削牧場のフレッシュチーズ「フロマージュ・フレ」でした。

口に含むと、さっぱりとした酸味と軽いテクスチャーで、フィンランドでおなじみの発酵乳製品Kermaviili(ケルマヴィーリ)にとてもよく似ています。成分表示を見ると、脂質が8.9%と低いところも共通していて、「これはケルマヴィーリの代わりになるかもしれない」と思っていました。

ケルマヴィーリは6月にフィンランドで料理教室に参加した時にミートボールの味付けに使っていました。日本では手に入らないので、帰国後にこのレシピを再現したときは、代わりにギリシャヨーグルトを使いました。

実はいま、『ふたりのための北欧料理』というZineを制作していて、ふとロソッリのレシピも入れようと思いつきました。

そこで、改めて自分のサイトを見返してみると、なぜか一度もレシピを載せていない。何度も作ってきた料理なのに、これは意外でした。どうして今まで書かなかったんだろう。

「『ふたりのための北欧料理』にはロソッリを入れたいな。どうせ作るなら、あのフロマージュ・フレを使いたいな」そう思っていた、まさにそのタイミングで、夫から「神戸にある牧場に週末ランチに行かない?」と誘われました。聞けば、東京時代の友人が仕事で関わっていて、ランチが美味しいと勧められたのだとか。それが弓削牧場だと分かった時は、ちょっと驚きました。

なんというタイミング。行くしかない。我が家から車で1時間弱。ドライブがてら行った弓削牧場で美味しいランチを食べ、無事にフロマージュ・フレを手に入れたのが先週末のこと。

添えられた白いものがフロマージュ・フレ

ロソッリは20年ほど前に日本在住のフィンランド人、アヌさんに教わったのが存在を知った最初です。今まで作るときにはそのレシピを使っていました。今回このサイトにをアップするにあたって、手持ちの本やサイトであらためて調べると様々なレシピが出てきました。フィンランドの歴史ある料理ですので、家庭の味として「我が家風」があるのでしょう。

いくつかピックアップして比較して、迷った結果、新たにアレンジするのではなく、最初にアヌさんから教わったレシピに戻ることにしました。

ただ、改めてレシピを見返すと、分量がとても大らか。材料は「中くらいの水煮缶ビーツ2〜3個、茹でたにんじん1本、茹でたじゃが芋1個、りんご1個、ピクルス1本、玉ねぎ1/2個」とありました。

これまでは、このレシピを元にしつつ、「こんなものかな」と適当に混ぜて感覚で作ってきましたが、レシピとして公開するならちゃんと数字にしないといけませんよね。さて、困った。

その時思い出したのが、先ほども書いたフィンランドで参加した料理教室。先生が「フィンランドの野菜は、皆さんの国よりも小さいでしょ?」と冗談めかして説明していたのです。

そこで、改めて北欧の野菜サイズを調べてみました。私はフィンランド語が分からないので、スウェーデン語で(スウェーデンも同じなはず!)。すると、ビーツは100〜200g、にんじん70〜100g、じゃが芋1個は70〜100g、玉ねぎ70〜100g、りんごは約110g。
…ん? これ、ほぼ全部100g前後で考えてしまっていいのでは。

そう考えると、アヌさんのロソッリは「ビーツ2に対して、他の具材を1」を目安にすればいいんじゃないのかな?

というわけで、オリジナルのレシピをもとに分量と材料を調整して完成したのが、このレシピです。今回はレシピのサワークリームと生クリームをフロマージュ・フレに置き換えたので、より軽い仕上がりになりました。ちなみに、もちろん調べているとケルマヴィーリを使ったロソッリもあったので、問題のないアレンジと言えるでしょう。

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フィンランドのビーツサラダ「ロソッリ」

Rosolli
分量 4 人分

材料

サラダ

  • にんじん 100g
  • じゃが芋 100g
  • りんご 100g 約½
  • ビーツ水煮 200g
  • ピクルス 50g
  • 玉ねぎ 50g 約⅓
  • 塩 小さじ¼
  • 白こしょう 小さじ¼

ソース

  • サワークリーム 100ml
  • 生クリーム 100ml
  • 酢 小さじ1
  • 塩 小さじ¼
  • 白こしょう 一つまみ
  • 砂糖 小さじ1
  • ビーツの缶汁 小さじ1

作り方

  • にんじんとじゃが芋は、前日に皮ごと茹でて冷まし、冷蔵庫で冷やしておく。
  • 玉ねぎはごく細かいみじん切りにし、辛みが気になるなら布巾に包んで流水で洗って絞る。
  • にんじんとじゃが芋の皮をむき、多すぎる場合は必要量を用意する(残った分はスープや付け合わせなどに使う)。りんごは皮を剥いて芯を取る。
  • にんじん、じゃが芋、ビーツ、りんご、ピクルスはすべて7mm~1cm程度の角切りにする。
  • ボウルにサラダの材料をすべて入れて混ぜ、塩・白こしょうで調味する。
  • 別のボウルでソースの材料を混ぜ合わせ、味をみて好みの味に調整する。ソースは別添えにするか、あらかじめ全体に和えてもよい。

ヒント

サワークリーム100mlとありますが、手に入りやすいタカナシのサワークリーム90mlを使う場合は、そのままの量で問題ありません。この程度の差であれば、分量に神経質になる必要はありません。
サラダの材料の分量は目安です。手元にある量で無理なく調整してください。

ところで、アヌさんのレシピはサワークリームだけでしたが、今回レシピを調べているとホイップした生クリームだけを使うパターンが多いのに気が付きました。そこでサワークリームと生クリームを混ぜるレシピにしました。これはお好みでどうぞ。

もちろん、それでは重く感じる場合は、今回のロソッリのようにケルマヴィーリに近い食感のもの、たとえばギリシャヨーグルトで代用しても問題ありません。サワークリームとギリシャヨーグルト、または生クリームとギリシャヨーグルトを混ぜても良いでしょう。お好みでアレンジして下さい。

また、ソースは別添えにして食べるときに和えるケースも多いです。その方が見た目が美しいのですが、私は味を決めておきたいので、あらかじめ和えるようにしています。今回はその2パターンで写真を撮りました。

ロソッリはフィンランドではクリスマスに出されることの多い料理です。このレシピを教えてくれたアヌさんは「子どもの頃は好きじゃなかった」と。「分かる!」と共感したのは、お正月の紅白なますを連想したから。

紅白なますは子どものころは苦手で、毎年母が作るのですが、ほとんど箸を付けないまま余ってしまう料理でした。ところが、大人になってからはむしろ食べたい味に。今年のお正月のおせちの中で、真っ先になくなったのは紅白なますでした。ロソッリも、きっとそんな料理なのだと思います。

子どもには少し早くて、大人になるにつれて、だんだんと良さが分かってくる味。国は違っても、季節の行事とともに受け継がれていく伝統料理は、どこか似ているのかもしれません。

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