朝食用のパンもシリアルも切らしていたので、すぐにできる何かを、と思いパンカーカを作りました。パンカーカはスウェーデンのパンケーキで、ベーキングパウダーが入らないので、ふっくらではなくもっちりとした食感が特徴です。ホットケーキと違って薄いのですぐに焼けてすぐに食べられるのがいい。
焼きたての温かいうちにジャムなどで食べると美味しいです。2018年にNHKで放送された番組「サンナのすてきな北欧スタイル」で朝食にお父さんが娘のためにパンケーキを焼いているシーンがありました。サンナさんの娘さんは焼きたてにグラニュー糖をかけてレモンを絞って丸めて食べていました。これも人気の食べ方です。
パンカーカは何度か作ったことがあるのですが、何か新しいヒントはないかとレシピを検索すると面白い記事を見つけました。いわく、パンカーカの美味しい配合は1:1:2であると。つまり「卵1個、小麦粉1DL、牛乳2DL 」。北欧はレシピの計量単位は「DL(デシリットル)」を使います。また日本では粉類は重量なのですが、粉類も容量を使うのが特徴。粉なんだから詰め方で容量は変わるではないかと気になるのですが、まあ、あんまりそこに厳密さは求められていないのでしょうね。
私はできればいつも同じように作りたいと思うタチなので粉は重量に換算し60gとしました。スウェーデンの小麦粉はグルテン量が日本の中力粉くらいなので、薄力粉と強力粉を半々で混ぜています。もし中力粉があればそちらを使ってください。
実は今回たまたま目を離した瞬間にバターが軽く焦げてしまったのですが、その方が美味しいことに気が付きました。あとでレシピを色々調べていると、少しバターを焦がし気味にしたり、あらかじめ焦がしバターを生地に入れる方法をいくつか見つけたので、あら、あれで良かったんだと胸をひとなで。
何気なく出来上がったパンカーカをツイートすると多くの反響をいただき、また作ったという方も何人もいらっしゃったので、もうちょっと詳しいレシピを書いたほうがいいなと思いました。というわけで、翌日も、その翌日も作ってレシピを確認して動画と写真を撮りました。参考にしていただければと思います。
それではレシピをご覧ください。
パンカーカ(スウェーデンのパンケーキ)
用意するもの
- 底の直径20cmのフライパン
材料
- 強力粉 30g
- 薄力粉 30g
- 牛乳 200㏄
- 卵 1個
- 塩 一つまみ
- 砂糖 二つまみ
- バター 大さじ1くらい(焼き用)
作り方
- ボウルに薄力粉、強力粉、塩、砂糖を混ぜ合わせ、泡立てでかき混ぜながら牛乳を3回くらいに分けて加える(そうするとダマになりにくい)
- 生地を20分くらい休ませる(急いでいるなら休ませなくてもいいです)
- 中火で熱したフライパンにバターを大さじ¼くらいを溶かし、少し茶色く色づいたら、生地をお玉1杯強(70ccくらい)入れる。フライパンを回して全体に生地を広げる。
- 中火のまま生地の端が少し色づいて、表面に水分がフツフツと出てくる様になったらひっくり返す。ひっくり返すのは1度だけ。心配なら少し持ち上げて裏側を確認していい焼き目が付いているのを確認してからひっくり返す。
- 焼きあがったら4つに折るか丸めて、温かいうちにジャムやグラニュー糖、ホイップクリームなどお好みのトッピングでどうぞ。
動画
ヒント
スウェーデンでは通常このレシピの3倍くらい生地を作るので、お玉でちまちま生地を入れずにボウルから直接ジャーとフライパンに注ぎます。大人には一人2枚で充分と思いますが、食べ盛りの子なら一人分かも。量を増やすときは単純に倍にしてください。沢山作ったら冷凍もできます。食べたいときにレンチンで温めなおせば大丈夫。作り置きしておけば温めてすぐに食べられますね。お休みの日の朝食や普段のおやつにどうぞ。
ところで、今回レシピを改めて調べるとスウェーデンにはパンケーキ用のフライパン(Pannkakslagg)があると知りました。サンナさんの番組(録画していた)を改めてみると確かに使っている。日本ではクレープパンとして売られているんですね 。スウェーデンに行ったら探してみようかしら。
丁寧に作った時よりも雑に作った1回目の方が美味しそうに見えるのは何故だろう。