スウェーデンのなんちゃってレシピ！偽リーフステーキ＆偽ベアルネーズソース

スウェーデンの家庭料理「lövbiff（リーフステーキ）」をアレンジした「falsk lövbiff（偽リーフステーキ）」のレシピをご紹介します。

「lövbiff（リーフステーキ）」とは、厚さ約3mmの薄切り牛肉を焼いたステーキで、スウェーデンの家庭でよく食べられる定番料理です。この薄さで焼くことで、焼き時間が短く、カリッとした仕上がりに。日本の感覚ではステーキというよりも「大きな焼肉」といった感じかもしれませんね。

スウェーデンではあらかじめ薄切りにした牛肉を「elefantöra（象の耳）」というユニークな名前で呼ぶこともあります。薄くて大きく、ひらひらしているのが由来でしょうか。

ただ、牛肉は少し高価ですよね。そのため、スウェーデンではひき肉を使った「falsk lövbiff（偽リーフステーキ）」も親しまれています。作り方が少しユニークだったので、好奇心が湧いて作ってみました。今回はこの「偽リーフステーキ」をご紹介しますが、もちろん牛肉の薄切りを使って「本物の」リーフステーキにしても良いですよ。

リーフステーキの定番ソースはフランスのベアルネーズソースです。スウェーデンでは市販のベアルネーズソースが手に入りますが、日本ではあまり見かけません。そこで、手軽に作れる「偽ベアルネーズソース」をご紹介します。材料と工程をかなり簡単にしましたが、ベアルネーズソースの風味を出すために欠かせないタラゴンを使用したのがこだわり。タラゴンの香りはアニスに似ているので、代用にはアニスを使うこともできます。どちらもない場合はパセリでもいいのですが、風味が異なる点はご了承ください。

それではレシピです。

手軽に作れる「falsk lövbiff」は、ミンチ肉でもしっかりとしたステーキ気分が味わえる一品です。酸味のあるソースがよく合い、さっぱりとした後味も楽しめます。

今回は付け合わせにオーブンで焼いたじゃがいもと生野菜を用意しました。じゃがいもはくし切りにし、サラダ油と塩・こしょうをまぶして、220℃に予熱したオーブンで20～25分焼きます。

ちなみにタラゴンといえば、スウェーデンでは「偽ベアルネーズソース」から卵黄を除いてマスタードを入れたタラゴンソース（レシピは色々ありますが）をさまざまな料理に使い、「ドラゴンソース（dragonsås）」と呼ばれています。初めて友人宅で「ドラゴンソース」と聞いたときは「ドラゴン？」と驚き、中華風のソースかと勘違いしたこともあります。タラゴンという言葉を聞くと、その出来事を思い出します。