去年の秋に編み物作家のしずく堂さんが書画カメラを持って我が家にやってきました。
書画カメラ、というのは初耳だったのですが、なんでもOHPの現代版らしい。昭和世代の皆さん、OHPを覚えていますか?学校の講義などで使っていたバカでかいコレですよ。
mailer_diablo – Self-taken (Unmodified), CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=525127による
富山から持ってくるというのでびっくりしたのですが、実物を見てもっとびっくり。小さく軽く、重さを計ってみたらたったの580g。これなら持ってこれるはず。
普段料理動画を撮るときには三脚にコンデジを設置しているのですが、画面を見ながら作業できないので、フレームアウトしていたり、肝心なところにピントが合っていなかったり、余計なものが写っていたり、更に日差しによっては三脚の影が映り込んでしまうのが悩みでしたが、書画カメラならPCにつないで画面を見ながら作業できるなあと気になって仕方ない。
そんな折、なんと書画カメラのメーカーIPEVOさんから直接メールがあり、提供するのでモニターになりませんかと声をかけていただきました。料理動画で試してみたくウズウズしていたので喜んでお受けしました。
既に見て知っていましたが、手にするとその小ささ軽さに再度感動。
早速ノートブックPCにつないでみたのですが、動画がカクカクしたりタイムラグが大きかったりと動作が悪すぎる。改めて推奨環境を確認すると…
ノートブックが古くて全然足りない…。ショック。
仕方なくデスクトップPCにつないでみると、動画の動きがスムーズになりました、が、こんなに狭いPCの前では…。
とりあえず、大きな動作や移動のないハッロングロットルを作ることに。完成動画がこちらです。
実際に使ってみた感想としては
便利と思った点
左右上下反転ができる
今まで作業をしている前にカメラを設置していたので、目線が正面だったのが、画面を左右反転できるので、動画が自分目になりました。分かりやすく絵に描くとこんな感じ。
今まではカメラに映った時に影にならないようにボウルなどは正面に向けて、手首折りそうになりながら作業していましたが、これなら自然な動作でできます。
露出などが調整できる
露出、ホワイトバランス、ズーム、ピントなどがPC画面からできる!
今までカメラ側で調整していたこれらが画面を見ながら手元で操作できるのは格段に楽です。
取り回しが楽
軽くて持ち運びできて、どこでもPCにさえつなげばすぐに起動すること、更にカメラと違いPCに直接動画を保存しながらなので、SDカードの容量を気にする必要がありません。
実際、今回は途中で切ることなく、撮りっぱなしでしたが、バッテリーや容量を考えなくていいのはかなり気楽でした。
気になった点
PCのスペック問題
動画撮影の場合
最初に書いた通り、手持ちのノートブックではスペックが足りず撮影どころか画面で確認するのも難しかったです。
デスクトップでは動画の確認と撮影ができたのですが、再生してみると途中で切れていたり動きが気になる程度ではないのですが、少しカクカクしていてスムーズとは言えませんでした。
完成動画を見ていただけると雰囲気が分かると思います。実は途中で切れている箇所が多く、編集には苦心しました。
これはこちら側の問題なのですが、推奨されるスペックが装備されているPCをこれのためだけに用意するのはハードルが高い。
動画撮影が目的ならばその点の確認が必要です。
配信の場合
一方、同時配信ならどうなんだろうと一人ZOOMをやってみました。
ZOOMの画面共有を使うことでこのように参加者の方に見せることができます。私のPCだと少しタイムラグはありましたが、オンラインだと言葉で補えるので気にならないでしょう。
色の再現度
光が当たっている部分が色飛びすること、彩度が低く濁って見えることが気になりました。もしかしたら調整がもっとできるのかも知れないので、この点はこれからいろいろ触って確認してみるつもりです。
実はこの製品は紙のマニュアルがなく、ダウンロードしないといけないのですが、そのマニュアルもクイックスタートガイドのみと、あまり詳しくはありません。もっと詳細な日本語マニュアルがこれからできるのかもと期待しています。
最後に
当初に想定していた、ノートPCとつないで料理動画撮影は、手持ちのPCスペックの問題で実現はしませんでした。ただ、もし十分なスペックのPCがあればぜひやってみたいところ。現段階では録画編集より、むしろ手元の絵や資料を見せながらZOOMなどを利用した配信には活躍しそうです。音声のノイズカットが優れているので、受講の方にもストレスがなさそうです。配信を考えている方には便利かもしれない。
以上、モニターレポートでした。何せこういう機器にはあまり詳しくないので、勘違いや思い違いがあるかも知れません。逆に素人でもこんなに簡単にできるんだと、皆さまの参考になれば嬉しいです。
製品についての詳細は下記メーカーサイト、あるいはAmazonの販売ページでご確認ください。
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