長く在庫切れだった『北欧のおやつとごはん』第4刷が昨日入荷しました。第3刷からほぼ2年ぶりの新刷です。

ここ数年でこちらのサイトを知った方に説明しますと、この北欧料理レシピ本『北欧のおやつとごはん』は自費出版本です。執筆、撮影、デザインのすべてを私が行い、ボランティアの皆さんに校正をしていただき、印刷会社で印刷して我が家に入荷しています。なので「本屋で買えますか?」と質問をたまに頂くのですが、残念ながら私から直接購入して頂くのが唯一の方法です。
現在のところ、私が運営しているサイト「Fukuya」あるいは「Amazon」からのご注文のみ承っています。注文が入りますと、私が住所ラベルを印刷し、梱包し、投函しているという家庭内手工業状態。
どうだ! 驚いたか! うはははは!
……なんてね。作業は大変ですが、自費出版にせざるを得なかった理由があります。もう過去のことだからぶちまけましょう。
実は、商業出版ができないかといくつか出版社に打診してみたのですが、過去に出版された北欧料理レシピ本の売れ行きが芳しくなかったとの理由で、断られたり、非常に厳しい条件を提示されたりしました。
たとえば──
・ページ数を136ページから96ページに減らす
・料理メインではなく、北欧のコラム中心にする
・フォロワー5万人以上のインフルエンサーに推薦してもらう(誰か知り合いはいませんかと尋ねられました)
・著名人に帯を書いてもらう(こちらも書いてくれそうな方はいませんかと……)
・過去に出した電子書籍のレシピ本は削除する(ただし新たな電子書籍版は出せない)
・自力で販売できると見込む年間部数を販売価格の8掛で買い取る
──といった内容でした。
さらに金銭面では、
・出版社が用意する95万円から、デザイン料・校正料(約49万円)を著者が負担すること
・印税率は3%(=売価2,000円なら1冊あたり60円)
という条件。
印税3%って……売価2,000円で1冊60円! チロルチョコ3個分!
あー! びっくりした!
これではレシピと調理、撮影にかけた時間と費用が全く賄えないではないですか。
今は本当に印刷コストが下がり、画像処理やDTPソフトも充実して、自費出版のハードルが大きく下がりました。それなら自費出版でやってやろうと思い切ることに。大変な作業でしたが、自分にとって大きな糧になった気がしています。
そして、皆さまのご支援のおかげで、目標にしていた1,500部を、前回の第3刷で達成することができました。ご購入くださった皆さま、本当にありがとうございます。
今回の第4刷では、わずかな修正と加筆を行っています。レシピの分量も一部見直しましたが、前回のレシピでも問題なく作れますので、すでにお持ちの方もどうぞご安心ください。
販売開始は、Amazonで5月1日からスタートします。Fukuyaでの販売はゴールデンウィーク明けの5月7日からです。
というのも、現在Fukuyaでは全品10%引きセールをしていて、本はセールできないので。サイトからお求めを考えていらっしゃる方は、今しばらくお待ちください。それから、お得な10%引きセールを下記リンク先からご利用ください!
それでは、第4刷もぜひお楽しみに!

出版不況時代。印税で食べられるなんてM上H樹クラスだけだけなのでは?