フェールラーベンクラシックに出された北欧の行動食を試した話

今年の8月、夫がスウェーデン北部で開催された「フェールラーベンクラシック(Fjällräven Classic)」に参加してきました。

フェールラーベン社が主催するこのイベントは、スウェーデン北極圏の山岳地帯を数日かけて歩くトレッキング大会。といっても順位を競うものではなく、「自然を楽しみながら歩く」ことが目的です。参加者は自分のテントや寝袋、食料を背負って約110キロを1週間以内で歩きます。

スウェーデンでは「自然享受権(Allemansrätten)」という考え方があり、誰でも自由に自然の中を歩いたり、テントを張ったり、ベリーを摘んだりできる権利があります。もちろん「自然を壊さない」「迷惑をかけない」というルールの上でですが、これこそがスウェーデンの人々にとっての自然との付き合い方なのだと思います。

食料は参加費に含まれていて、最初に自分で必要量を考えて受け取る仕組み。全てが「行動食」で、使われていたのはノルウェーの「Real Turmat」というアウトドア用ドライフードシリーズでした。朝食はミューズリー、昼と夜はシチューやパスタなどが支給され、袋にお湯(または水)を注ぐだけで完成します。

余ったからと持って帰ってきたミューズリーを、私も試してみました。

「Sjokolademüsli」といい、チョコレート味にイチゴが入っているタイプ。水を注いでたったの3分で出来上がりという手軽さが逆に不安だったのですが、これが意外に美味しい!

感心したのは、牛乳を入れなくてもミルク味になっていたこと。本当に水だけで出来てしまうのですね。しかも1パックで439キロカロリーと結構な高カロリー。けれど、一日に15キロも歩くなら、このくらいのエネルギーが必要なんでしょうね。

本当は袋のまま食べます

夫が撮った写真には「Real Turmat」のサーモンクリームパスタやご飯入りビーフシチューも。夫いわく「想像よりもずっと美味しかった」とのこと。特にベジタリアン用のカレーは本当に美味しくて、ベジタリアンフードへの偏見がなくなったそうです。

サーモンクリームパスタ
ビーフシチューwithライス

そして、北極圏の美しい自然。ブルーベリーやリンゴンベリーが地面にたくさん実っていて、好きなだけ摘んで食べられるそうです。どこでテントを張ってもOKというのも、まさに自然享受権の国らしい光景。

貴重なクラウドベリーも!

さらに、私が以前スウェーデンで見かけて買わなかったトナカイのラップまで支給されていたとか。

コース途中にはなんとパンケーキをその場で焼いてくれるお楽しみも!

たっぷりの生クリームとジャムを添えて、自然の中とは思えない贅沢なおやつタイム。

帰国直後の夫は「もう二度と出ない」と言っていましたが、3か月たった今は「また参加しようかな」と言っています。前回の反省を踏まえて装備を見直して参加したいのだとか。ネットがつながらない環境で、ただ自然の中を歩き続ける時間は、きっと日常では味わえない特別なものだったのでしょう。なにより写真を見返すと、その美しい光景はまるで別世界のようで、時間が経つにつれ再びこの光景を見たい気持ちになるのかも。

私自身は参加したわけではないのに、夫の話や写真を見ていると、自然の美しさに魅了されてしまいます。フェールラーベンクラシック、いつか一緒に参加……は、さすがにやりませんが、この美しい自然を見ていると北欧に惹かれる気持ちが蘇ってきました。

「Real Turmat」の拠点、ノルウェーに行きたくなってきたぞ。
(スウェーデンじゃないんだ、という突っ込みはなしで)

【この記事をシェア】

コメントを残す

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る